私は2016年にクッキーというミニシュナの女の子を14歳と8ヶ月で亡くしました。
クッキーが亡くなって何より辛かったのは仕事から帰る時でした。
いつもケージの中から嬉しそうに迎えてくれる存在が目の前からいなくなり、その現実に向き合うことが出来ませんでした。1人で帰ることが出来ず、娘の帰りを駅で待って帰ることもありました。
仕事以外はずっとふさぎ込んでいて、気にかけてくれた友達の誘いも断る状況が3年ほどありましたが、
絵を描くことが悲しみから抜け出す最初のきっかけとなりました。
その頃はまだクッキーを描くのが辛かったので、まずはお友達の子を描かせてもらいました。
完成した原画を贈ったらとても喜んでくれて、誰かのために絵を描きたいと思いました。
次は従姉妹の家の子を描き、インスタに載せてもらいました。見てくださった方から、あたたかいコメントをいただき、どんどん描く事が楽しくなっていきました。
これらのことを経て、4作目にようやくクッキーを描こうと思いました。
写真を見ることさえ辛かったのに思い切って描き始めたら、白い紙の上に徐々にクッキーが現れてそれがとても嬉しくて。絵の中のクッキーはあの時と同じ顔でこっちを見ていました。
「なんだこんなに近くにいたんだね。 今まで見えてなかったけど、ずっとここに居たんだね。」
ずっと会いたかったクッキーに会えた気がして、気持ちがスーッと軽くなったのを思い出します。
クッキーを描く事が出来たことは、とても大きなきっかけとなりました。
次に描いた子は石田ゆり子 さんの【ゆりごろう王国の子たち】でした。
私はゆり子さんの「はなちゃんの夏休み」がとても好きで、クッキーの闘病中もよく読んでいて気持ちが沈みそうな時には随分と助けてもらいました。その時のありがとうの気持ちを込めて描いています。
そしてハニオ君を描いている時に、ゆり子さんからコメントをいただいて、びっくりするやら嬉しいやらで夢のような出来事でした。
ゆりごろう王国は動物たちにとってまさに夢の王国です。ゆり子さんの慈しみに満ちた気持ちが王国の子にもわかるからみんな優しい。王国に新しい子を迎える時にいつもそれを感じます。どの子もすぐに仲間入りできていますよね !そんな優しい子たちを描きたいそれも大きなきっかけでした。
今私が絵を描き続けていられるのは、こうした多くのきっかけがあったからです。
そして絵を見てくださり、ご縁をいただいた方々のお陰です。
またみなさまからのいいね!やコメントにいつも大きな力をいただいています。
本当にありがとうございます!この時の気持ちを忘れずに、ペットロスの方に寄り添いながら、これからもたくさんの子を描いていきたいと思います。